日本赤十字社診療放射線技師会の会長として、2期目の就任にあたり、会員の皆様にご挨拶申し上げます。
　まずは、日頃より本会の活動にご理解とご協力を賜り、心より感謝申し上げます。1期目の任期中、多くの皆様の支えにより、本会の発展と診療放射線技師の職域向上に向けた活動を進めることができました。引き続き、会員の皆様のご期待に沿えるよう、一層の努力を重ねてまいる所存です。
　近年、診療放射線技師を取り巻く環境は、法改正や病院経済の変化により、大きな転換期を迎えております。本会としても、こうした変化に対応し、赤十字の医療機関における診療放射線技師の役割をより明確にし、その価値を高めることが求められています。
　2022年からの新型コロナウイルス感染対策を契機に、本会ではWebを活用した全国施設代表者会議や学術総会の開催を進めてまいりました。加えて、学術専門部門においても、Web研修を取り入れ、より柔軟でリアルタイムな情報共有を可能にしています。今後もこのようなデジタル技術の活用を推進し、より効率的かつ迅速な会務運営を実現してまいります。
　また、本会は赤十字の職域団体の代表として、日本赤十字社本社事業に参画し、医療安全、チーム医療、共同購入、災害支援など、多岐にわたる活動を展開しています。特に、法令改正に伴う放射線安全管理の強化や、診療放射線技師の業務に関するタスクシェア・シフトの情報共有の推進に注力してまいりました。「もっとクロス」という概念のもと、医療スタッフ間の協力体制を強化し、セクショナリズムを超えたチーム医療の推進に努めております。 さらに、赤十字グループとしてのスケールメリットを最大限に活用し、人材育成や医療の質向上を目指した情報共有の強化にも取り組んでまいります。診療放射線技師の専門性を活かし、赤十字医療のさらなる発展に貢献できるよう、会員の皆様とともに歩んでいきたいと考えております。
　引き続き、本会の発展と診療放射線技師の職域向上に向けて尽力してまいりますので、皆様のご支援とご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

2025年6月吉日 日本赤十字社診療放射線技師会
会長　荒井　一正